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法養寺薬師堂

寺院

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秩父郡小鹿野町両神薄にある、法養寺薬師堂を訪ねた。

県指定文化財の薬師堂は、方三間だが割りと大ぶりな建物である。正面に向拝があり、参拝客の便宜を図るためであろう、手前の一間は吹き放ちとなっているのがおもしろい。

様式は典型的な折衷様で、寄棟屋根の反りや虹梁、象鼻などは唐様なのだが、柱や組物、屋根垂木は和様である。

建築年代は甲斐武田氏の侵入によって消失した1570年代以降で、80年代に北条氏邦が願主となって建てたという。

 

また興味深いものとして、吹き放ちの所に、明治初年度の甲源一刀流の奉納額があった。甲源一刀流を開いた逸見氏は甲斐源氏で、武田氏が内乱で衰えていた時期には国主となっていた時期もあったほどの名門であった。その後、逸見氏は武田信縄、信虎の時代に勢力争いに敗れ、秩父に移住した。その子孫が江戸後期に甲源一刀流を開き、この影響で僻地でありながら、秩父小鹿野は剣術が盛んな土地となった。幕末にも名を馳せた剣士を数多く輩出したそうである。

現在も燿武館という剣道場が当地で存続している。